「少欲知足」で長生き?
2010-01-18


ちょっと前の話ですが、SCIENCE誌に「カロリー制限はアカゲザルの発病と死を遅らせる」という論文が発表されました。私は購読契約していないので、Abstract(要約)しか読む事ができないのですが(^^;)、次のようなことでした。
 アカゲザルを通常の餌のグループ (対照群)と、栄養失調のない範囲でカロリー制限したグループ(CR群)に分けて20年間飼育したところ、対照群の50%が死んだ時点でCR群は80%が生きており、また、CR群では糖尿病、癌、心血管系疾患、脳萎縮といった老化に関連する疾病の発症率も減少した。とのこと。
 昔からマウス等では同じようなことが言われていたのですが、霊長類では初めてみたいです。全文が読めないので、細かな事までは分からないのですが(重ね重ねm(_ _)m)、少食が長生きの秘訣らしいですね。

 さて、仏教には「少欲知足」という言葉があります。浄土真宗の根本経典である「仏説無量寿経」に書かれているのですが、「欲が少なく満足することを知っている」ということです。なんだか通じるものがありますね。食欲に限らず、欲を肥大化させるとろくな事にならないのは、過去を振り返ってみれば明らかです。
 少食で長生きするかも、って事なので、更にちょっと広げて「少欲知足」でいきましょう!!

参考文献 
 Ricki J. Colman et al., Caloric Restriction Delays Disease Onset and Mortality in Rhesus Monkeys, SCIENCE, Vol. 325. No. 5937, pp. 201 (2009)
 浄土真宗聖典(注釈版第二版)、本願寺出版社(2007)
[仏教と科学]

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